最終更新日:2022年11月30日

 古代史の初心者でも分かるようにテキストを書き連ねています。ただし、それなりのマニアの方でも楽しめるように、簡素で空虚な内容にはしておらず、読みごたえがある内容にしています。

 

目次

0.はじめに

1.旧石器時代 (7月25日更新)

2.縄文時代草創期 (8月18日更新)

3.縄文時代早期 (8月18日更新)

4.縄文時代前期 (8月17日更新)

5.縄文時代中期 (9月21日更新)

6.縄文時代後期 (9月22日更新)

7.縄文時代晩期 (9月22日ドラフト更新)

N.古墳時代 (10月5日更新)

N.ヤマト王権を明らかにする絶望的作業 (10月28日)

N.馬見古墳群と葛城の古代史 (10月6日更新)

N.福島県の古墳時代史 (10月8日更新)

N.上毛野の古墳時代史 (11月18日更新)

N.越後の古代史 (11月2日更新)

N.駿河の古代史 (11月30日更新)

N.日向の古墳時代史(11月8日更新)

N.日本書紀講座 (7月24日ドラフト更新)

N.古代国家の諸問題 (11月17日ドラフト更新)

N.続日本紀講座 (8月25日更新)

N.元寇 (9月14日更新)

 

 

はじめに

 過去も現代も、そして未来もそうだと思いますが、人類の歴史は宇宙の運動に左右されます。宇宙というと大げさかもしれませんが、人知の及ばない天体としての地球自身の環境の変化(温暖化や寒冷化)にプラスして、たまに起こる突発的で大規模な火山の噴火などによって大きく環境が変化して、それにより植物や動物が変化を強いられて、当然人間もその影響を大きく被ります。そのため、歴史を勉強するときは、自然環境の変化(とくに気候変動)に敏感にならないといけません。

 地球には一定の周期で氷期が訪れ、氷期と氷期の間には温暖な間氷期が存在します。これについて、間氷期には奇数番号を、氷期には偶数番号を付けて、海洋酸素同位体ステージ(MIS: Marine Isotope Stage)と呼んでいます。下の図は、青色の線が気温ですが、日本でホモサピエンスが活動を開始した4万年前から縄文時代の始まりの頃までは、きわめて寒冷であったことが分かります。1~9の数字がMISです。

『列島の考古学 旧石器時代』(堤隆/著)より加筆転載

 そして、歴史は人間の営みですが、その人が何を考えているのかは、他の人には分かりません。推測はできても本当のことは本人しか分かりません。例えば、本能寺の変で信長が自害したのは事実としても、本能寺を攻めた光秀の心の内は誰にも分からないのです。

 だからこそ、歴史の解釈をめぐっていろいろな説が登場しますし、自分でもあれこれ考えたりして、私たち歴史好きはそれを楽しむことができるのです。真実の追及に全力を尽くすのもいいですが、その気持ちが行きすぎて、例えば恣意的な考えをもとに「邪馬台国は奈良にあった」と決めつけて、その考えを他人に押し付けるとか、そういう恥ずかしいことはせず、他人の考えを尊重しつつ、様々な可能性を考えながら分からない状態でいることをもっと楽しみましょう。

 本稿で述べることは、稲用の説なのか、それとも誰かの説なのか、そして内容は客観的な事実なのか、推測なのかということをなるべく分かるように留意しながら論を進めます。

 

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