こつるまきこふん 87.5m 8期 5世紀後半
大鶴巻古墳に接するように築造された墳丘長87.5mの前方後円墳
凝灰岩製の刳抜式石棺が納められ形状は舟形と考えられる
見学用に整備されている古墳ではない
駐車場はない
現地説明板
「出土する埴輪片は窖窯(あながま)焼成で、外面に縦ハケの調整が施されている」とあるので、埴輪には黒斑がないはずで、川西編年のⅣ期以降(5世紀後半以降)に築造年代を絞ることができますが、縦ハケ調整があるということは、6世紀にかかる可能性はないのでしょうか。前方後円墳集成編年では後期前葉にあたる8期としており、『群馬県史 資料編3 原始・古代3』も6世紀前半としています。
なお、後円部の高さと前方部の高さに開きがあり過ぎるのは、後世の改変でしょう。
大鶴巻古墳との位置関係もこちらで確認してください。
探訪レポート
※本項の写真はとくに断りがない限り、AICTで2021年11月27日に訪れた時に撮影
大鶴巻古墳とほとんどくっつくように築造された小鶴巻古墳へ向かいます。
前方部の端の方に来ましたが、前方部なのに丸いですよ。
これでは双円墳みたいだ。
北の方へ回って見ます。
こっちから見ると前方後円墳っぽい。
墳丘に登ってみます。
前方部は墓地になっていますので、後円部へ登ってみましょうか。
説明板によると、後円部墳頂には刳抜式舟形石棺と考えられるものがあるようなので見てみたいですが、意外と足が沈むし傾斜が急なのでやめておきましょう。
※帰宅してからザーッと検索をかけて見ましたが、石棺を確認した人のサイトは見当たりませんでした。今はどうなっているのかご存じの方がいたらご教示ください。
小鶴巻古墳は史跡指定がされていないようですが、現在の様子を見ると破壊されるような雰囲気はありません。でも指定されていないというのはちょっと心配です。
なお、歩いていても面影はないですが、周堀は馬蹄型で一重です。
つぎは4世紀後半の時点で東日本で最大の規模を誇った浅間山古墳を見てみます。
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参考資料
● 現地説明板
●『群馬県史 資料編3 原始・古代3』(群馬県史編さん委員会/編・1981)P.235~ 「付図5」として墳丘図を掲載