【琉球の旧石器・縄文】2026/2/18~20【3日間】 <第N次 AICT>

 

講座概要

 日本国内で強烈で独特な文化に触れられる都道府県を挙げるとすると沖縄県と北海道ですね。両方とも観光地として素晴らしいだけでなく、歴史好きにとっても堪らない場所です。そのなかで今回は沖縄県をめぐります。

 沖縄県と一口に言っても、その領域は広大で、地域によって歴史や文化が異なります。今回は、沖縄本島をめぐり、また本島に隣接した島として、今は橋を車で渡って行くことのできる伊計島とフェリーを利用して渡る伊江島も探訪します。

 沖縄本島は、旧石器時代の遺跡が多く、意外なことに縄文時代の国指定史跡がいくつもあります。縄文時代は大雑把に言って九州の文化に近いですが、後期くらいから本土とは違う様相を呈してきて、貝塚文化というものが展開します。本土で弥生時代や古墳時代の頃は、沖縄本島では貝塚時代と言います。

 今回は、沖縄の旧石器時代人はどういう暮らしをしていたのかとか、沖縄の縄文文化は九州とどこが同じで、どこが違うのか。そして、貝塚文化とは何なのか、というようなことについて学んでいただこうと思います。

 美味しい沖縄そばも食べられると思いますよ。

これは一例です

 

 ※本現地講座を企画した段階では、各館の休館予定はチェックしていますが、もし臨時休館になってしまった場合は、他の箇所で代替させていただきます。

 ※各館に展示してある遺物に関しては、タイミングによっては他館へ貸出している可能性がありますが、その場合はご了承ください。

 ※本現地講座は自動車でめぐります。

 

本講座のテーマ

 AICTの掲げるテーマの内、本講座は主として「◎」に該当します。

旧石器時代日本人のルーツと列島文化の始まりを探る
縄文時代土器と土偶を楽しもう・列島各地の多様な縄文文化に触れる
弥生時代列島各地における国ぐにの発生と邪馬台国の謎を追う
古墳~飛鳥時代リアル日本書紀・ヤマト王権の確立と古代国家成立への軌跡を探る
古墳~飛鳥時代列島各地の古墳をめぐろう・諸国古墳探訪
奈良~平安リアル続日本紀・列島各地に残る律令国家を見る
今回特別沖縄の歴史と文化を知ろう

 

開催日

2026年2月18日(水)~20日(金)(10月13日追記)

以下の日程の中で、3日間連続参加が可能な日をお知らせください。
2026年2月5日(木)~8日(日)
2月12日(木)~15日(日)
2月18日(水)~20日(金)

 

集合場所と出発時刻

那覇空港 国内線到着口 11:10集合
那覇空港は、AとBの2つの出口があり、A出口にします(変更になった場合はお知らせします)

以下のどちらかの飛行機がちょうど良いです(ダイヤは10月6日現在で、当日までに多少変わることがあります)。

ANA463便 羽田空港7:45発 那覇空港10:45着
JAL905便 羽田空港8:00発 那覇空港11:00着

※稲用はお客様より早く現地に行きたいため、JAL903便(羽田7:30発)を取りました(10月18日追記)

 

昼食

探訪途中で自由昼食。

 

宿泊場所

・沖縄県庁を中心としたおおよそ以下の地図の範囲内で連泊でお取りください(数字はホテルがある場所ですが、この番号の中から選ばなければならないわけではありません)。
・沖縄の繁華街として有名な「国際通り」はこの地図の右側のホテルが固まっている場所なので、国際通りの近くで取っておくと無難です。
・あるいは、判断がつかない場合は、私と同じ場所あるいは至近にしておくとさらに無難だと思うので、私が自分の宿泊場所を決めるまでお待ちください。
※多少離れてしまった場合は、車にて送迎します。

稲用は、那覇市松尾1-4-10の「ホテル国際プラザ」を取りました(10月18日追記)

「楽天トラベル」より転載

 

解散場所と帰着時刻

以下の飛行機に乗れるように那覇空港に戻ります。

・ANA472便 那覇空港16:50発 羽田空港19:05着
JALの場合は、この約1時間後になります。

 

主な探訪箇所

※探訪個所はリクエストもお受けしますが、意外とパンパンなので、必ずしもご希望に添えるとも限りません。

  


山下町第一洞穴遺跡|那覇市

 山下洞人と呼ばれる8歳くらいの女児の人骨が出土した遺跡として有名。人骨自体の年代は不明ですが、人骨とともに出土した炭化物を放射性炭素年代測定で調べた結果、3万2000年前とされ、較正年代(実際の年代)は、3万6000年前とされました。ただし、これには異論もあります。
 遺跡は現在、公園となっています。

 


沖縄県立博物館・美術館 おきみゅー|那覇市

 常設展示は『海と島に生きる』をテーマに、沖縄特有の自然、気候・風土、そして歴史・文化を紹介しており、総合展示のほか、自然史・考古・美術工芸・歴史・民俗の部門展示があり、見ごたえがある博物館です。
 那覇市おもろまち3-1-1 098-941-8200 9:00~18:00(17:30)<金・土は20:00(19:30)まで> 月曜休館

 
 

 


サキタリ洞遺跡|南城市

 「ガンガラーの谷」と呼ぶ方が有名かもしれません。沖縄の有名な観光スポットですが、実は旧石器時代から本州での縄文時代にかけての著名な遺跡であって、いまなお発掘調査が行われています。2万3000年前の世界最古の釣り針や1万4000年前の沖縄最古の石器が出土しています(沖縄では、列島他地域のような旧石器時代の石器が見つかっていません)。
 ※ガイド付きの観光ツアーに参加して見学する必要があるため、料金が別途2,500円かかります。

入口部分

 

発掘現場も見れる

 

 サキタリ洞遺跡は、港川遺跡と1.5㎞ほどしか離れておらず、港川遺跡方向を望見できるポイントもあります。

港川遺跡方面を見る

 


港川遺跡|八重瀬町

 約1万8000年前の港川人の人骨が見つかった遺跡です。港川人は、気の毒なことにフィッシャーといわれる亀裂に挟まった状態で見つかっており、歩いている途中に誤って転落してしまったようです。現地は、公園として整備されています。

 


八重瀬町立具志頭歴史民俗資料館|八重瀬町

 八重瀬町の歴史を紹介した施設。港川遺跡に関する展示もあります。
 ※展示室内は写真撮影NGです。
 八重瀬町字具志頭352 098-835-7500 9:00~17:00 月曜休館

 


大山貝塚|宜野湾市

 大山式土器の標式遺跡。本島西海岸にのぞむ丘陵上に立地し、立ちはだかるように群がる巨石の下のテラス状の平地にあります。昭和32年の発掘調査では、50㎝ほどの貝層が検出され、石器・土器・骨製品などが出土しました。出土した土器は、荻堂・伊波貝塚から出土したものと比べて後出のものです。

 


宜野湾市立博物館|宜野湾市

 常設展示室では、宜野湾市の考古・歴史・民俗資料の展示を行っています。
 宜野湾市真志喜1-25-1 098-870-9317 9:00~17:00(16:30) 火・祝休館

 


沖縄県立埋蔵文化財センター|西原町

 沖縄の考古遺物を見たければここです。沖縄県の原始文化は、本島を含めた沖縄諸島側とその西側の宮古諸島や八重山諸島側とで大きく違います。その違いを土器などの考古遺物で確認してみてください。
 西原町上原193-7 098-835-8751 9:00~17:00(16:30) 月曜休館

 

 

 


荻堂貝塚|北中城村

 本島東海岸中城湾にのぞむ標高約140mの丘陵上の岩かげにある遺跡。大正8年に東大が発掘。貝層の厚みは最大1.2mあり、貝類・魚骨・獣骨のほかに石器・土器・貝製品が出土しています。時期的には、本土の縄文時代後期に併行します。

 


伊礼原遺跡|北谷町

 縄文時代から城時代にかけての複合遺跡。ウーチヌカーの湧水を中心に集落跡が展開しています。沖縄県における縄文時代の全期間の遺物が出土した貴重な遺跡です。

 ところで、同じ北谷町伊平の平安山原B遺跡からは、大洞式土器の系統の土器片が見つかっています。大洞式といえば、遮光器土偶を造った北東北の亀ヶ岡文化の土器ですが、それが何と沖縄にまで伝わっていたのです。ただし、その土器は北東北からダイレクトに伝わったものではなく、北陸・中部出身者が大洞式土器をモデルに造った土器だと考えられています。そうだとしても、文化の繋がりには驚かされます。

 


北谷町立博物館|北谷町

 国史跡・伊礼原遺跡と一体となった博物館。多くの土器を展示し、沖縄の縄文時代について詳しく解説しています。
 北谷町伊平1-11-1 098-923-0300 9:00~17:00(16:30) 月曜・祝日・第4木曜休館

 


木綿原遺跡|読谷村

 沖縄貝塚時代中期の遺跡で、砂丘上に所在します。本土では縄文時代の終わりころから弥生時代の初め頃にかけての時期です。貝塚のほか中央部には墓域もあり、箱式石棺墓6基のほかそのまま埋められたと思われる3体の人骨が見つかりました。箱式石棺墓というと九州ではよく見られますが、ここの場合は石棺の上を丸い石灰の岩塊や、板状のサンゴ石灰岩などで覆っています。

 


世界遺産座喜味城跡 ユンタンザミュージアム|読谷村

 座喜味城跡に関する展示がメインですが、読谷村の歴史全般についても説明があり、考古遺物の展示もあります。
 読谷村字座喜味708-6 098-958-3141 9:00~18:00(17:30) 水曜休館

  


仲原遺跡|うるま市

 仲原遺跡がある伊計島(いけいじま)は本来は離島ですが、今は同じく離島である宮城島とともに本島と橋で結ばれています。でも、到達するまで少し走りますよ。
 そのような興味深い場所にある本遺跡は、沖縄貝塚時代中期(本土の縄文時代晩期併行)の集落跡です。遺跡からは、石囲いの竪穴住居跡が11棟見つかりました。それらの規模は、径5~6mのものと径2~3mの2種に大別できます。出土遺物は、土器、石斧、磨石、凹石、骨製品、貝製品。人骨も5体出土しました。現地には竪穴住居が復元されています。

 


伊波貝塚|うるま市

 伊波式土器の標式遺跡。明治37年(1904)、鳥居龍蔵が沖縄を調査し、それを発表してから少しあとの大正9年(1920)に鳥居の発表を頼りに沖縄を訪れた大山柏が発見しました。
 沖縄貝塚時代前期(本土の縄文後期併行)の遺跡です。

 


うるま市立石川歴史民俗資料館|うるま市

 戦争関係の展示が中心の資料館です。
 うるま市石川曙2-1-55(石川図書館2階) 098-965-3866 9:30~17:00(16:30) 月曜休館

 


具志原貝塚|伊江村

 具志原貝塚は、伊江島にあります。本島からフェリーで30分です。
 本遺跡は、伊江島の南海岸の砂丘上の貝塚で、初めて沖縄で九州産の弥生土器が見つかった遺跡です。沖縄の文化の特徴である貝製品(貝輪、貝皿、貝鐘、貝札)が多くみつかり、交易が盛んであったと考えられています。また、縄文前期の条痕紋土器や人骨も見つかっており、遺物の種類が豊富な遺跡として知られています。

  


伊江島はにくすに郷土・平和資料館|伊江村

 平和資料館と郷土資料館に分かれており、郷土資料館では、伊江島内の遺跡から出土した土器や化石、民俗芸能資料を展示しています。
 伊江村川平519 0980-49-2334 9:00~17:00 基本無休

 

参加費

2名様参加の場合、お一人様87,000円(もし伊江島へ渡れなくなった場合は2000円返金いたします)
3名様参加の場合、お一人様62,000円(同上)
4名様参加の場合、お一人様57,000円(同上)
5名様参加の場合、お一人様52,000円(同上)

 

キャンセル料と発生時期

飛行機で現地に行く現地講座のため、キャンセル料は、開催3か月前に発生し、実際の参加費の50%です(金額は上記「参加費」を参照してください)。
※前日・当日のキャンセル料は、100%です。

 

催行人員

最少は2名様、最大は5名様。

 

参加予定メンバー(10月18日現在)

・MTさん
・勝衛さん

ほか、女性1名様が検討中。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です