
※当初予定していた3月16日が雨天中止となったため、代替日を決めました(3月16日追記)
講座概要
2025年の歩き版第4弾です。
戦後まもなく、相澤忠洋による「岩宿の発見」によって日本にも旧石器時代に人が住んでいたことが証明された後、板橋区でも都内初の旧石器が見つかり、東京都内の旧石器時代史研究がさらに過熱しました。その記念すべき茂呂遺跡をはじめとして、板橋区・練馬区内の古い時代の遺跡を歩きます。
今回は、過去に比べて地味です。それほどヴィジュアル的な何かがあるわけではありませんが、旧石器時代から奈良時代に至る古代の歴史ロマンを感じることができるコンテンツです。古代史と歩くことの両方が好きな方であれば楽しめないはずがありません。
なお、第3弾まで参加できなかった方でも内容が理解できるように配慮をするつもりですので、第4弾からでも気にせずにご参加ください。
※本現地講座は徒歩でめぐりますが、電車も使用します。
※当日荒天が予想される場合はいったん中止にします。天気予報を見て遅くても前日の夕方までに判断します(稲用の方から中止にした場合はキャンセル料はかかりません)
本講座のテーマ
AICTの掲げるテーマの内、本講座は主として「◎」に該当します。
◎ | 旧石器時代 | 日本人のルーツと列島文化の始まりを探る |
◎ | 縄文時代 | 土器と土偶を楽しもう・列島各地の多様な縄文文化に触れる |
弥生時代 | 列島各地における国ぐにの発生と邪馬台国の謎を追う | |
古墳~飛鳥時代 | リアル日本書紀・ヤマト王権の確立と古代国家成立への軌跡を探る | |
古墳~飛鳥時代 | 列島各地の古墳をめぐろう・諸国古墳探訪 | |
奈良~平安 | リアル続日本紀・列島各地に残る律令国家を見る |
開催日
2025年5月18日(日)
集合場所と出発時刻
都営地下鉄三田線・西高島平駅 改札出たところに9:30までにお集まりください(改札口は一か所のみです)。
昼食
志村坂上駅近辺で自由昼食。
解散場所と時刻
東京メトロ有楽町線・西武有楽町線 小竹向原駅 16:00予定
歩程
7.5㎞(遺跡内や博物館内を歩く距離は含まれませんので実質的にはこれ以上の歩程になると思います)
※行程を変えましたが、歩程は変わりません(2月19日追記)
主な探訪箇所
下記の順でめぐる予定です。

板橋区立郷土資料館|板橋区
板橋区の歴史について展示解説した施設。茂呂遺跡や稲荷台遺跡、小豆沢貝塚、四枚畑貝塚などから出土した遺物を展示しています(小豆沢貝塚出土土器はレプリカ)。



志村一里塚|板橋区
江戸期・中山道の日本橋から数えて3つ目の一里塚で、都内に残る一里塚としては、北区西ヶ原(以前、AICTで探訪)とここのみという貴重な遺跡です。


小豆沢(あずさわ)貝塚|板橋区
モース博士による大森貝塚の発掘の6年後に当たる明治16年(1883)に、白井光太郎と坪井正五郎が発見した貝塚で、後期から晩期にかけての所産です。見つかった貝殻は、ハマグリやヤマトシジミなどです。
現在は住宅街と化してしまいましたが、小さな墓地内には貝殻や土器片が落ちています。他人様の墓地内を闊歩することはできませんので、墓地入口にある説明板近辺を確認するにとどめ、墓地から小豆沢神社にかけての地形を見ていただこうと思います。人骨発見地点に関しては、お伝えすることができますが、今は住宅が建っているため、大きな声では解説しません。


小豆沢神社|板橋区
主祭神は国之常立神(くにのとこたちのかみ)で、他に16柱を祀ります。東京都内の神社でよく見られる八幡太郎義家創建伝承神社です。武蔵野台地の縁にあり、地形的に見ても面白い場所に建っています。小豆沢貝塚の立地を考えるためにも参拝しましょう。

稲荷台遺跡|板橋区
縄文時代早期の稲荷台式土器の標式遺跡。昭和12年に当時中学生だった白崎高保少年が発見。その2年後の昭和14年からの発掘調査によって、撚糸文が施された尖底土器が見つかり、縄文時代早期後半の遺跡であることが分かりました。土器発見当時は、日本最古の土器!と注目されたのです。
現地には説明板と石碑があるのみです。

縁切榎|板橋区
スペシャル・オプション・ツアー。もし、参加者の中に一身上の都合でどうしても行きたい!という方がいらっしゃればお連れします。いなければ割愛します。


栗原遺跡|練馬区
旧石器時代から平安時代にかけての複合遺跡。現地には、奈良時代の竪穴住居をイメージしたものが建てられています(中には入れません)。関東地方の一般人が奈良時代になってもまだ竪穴住居に住んでいたと分かると、縄文好きの方も律令時代に親近感が湧きませんか?


茂呂遺跡|板橋区
「岩宿の発見」のあと、昭和26年についに東京都内でも旧石器時代の石器が発見されました。それが茂呂遺跡です。見つけたのは当時中学生の瀧沢浩少年で、瀧沢少年はのちに考古学者になりました。
茂呂遺跡で見つかったナイフ形石器は、「茂呂型ナイフ形石器」の名で、ナイフ形石器の一つの型式として全国的に著名なものです(標式資料は明大博物館に展示しており、今回は行けないので別の機会に探訪して解説したいと考えています)。
現地の地形は当時と変わっていますし、説明板が立っているのみの状況ですが、学史的に非常に重要な場所ですから現地に行く価値はあります。

根ノ上遺跡|板橋区
旧石器時代から平安時代、そして近代の複合遺跡。縄文時代早期の遺物としては、中部地方的な押型文土器が出土し、撚糸文土器が多いと考えられていた関東地方においては注目されました。弥生時代後期には、環濠集落も造られました。なお、日本における最古級の人びとの存在を追いかけていた芹澤長介が、本遺跡出土の石器(旧石器時代最後の方の細石器)を論文に発表し全国的に有名になったといわれています。
現地は公園になっており、発掘された住居跡の遺構を移動させて復元した展示がありますが、タイミングが悪いと近所の子供たちに占拠されています。

参加費
3,000円
ただし、AICT初めての参加の方は1,000円。あるいは、30歳未満の方は500円。
※オールカラーのレジュメ(8~12ページ程度)が付きます。
※本現地講座は、当日のお支払いでお願いいたします。
キャンセル料と発生時期
キャンセル料は、開催1ヶ月前に発生し、参加費の半額となります。
※前日・当日のキャンセル料は、参加費の全額となります(天候不良により稲用の方から中止にした場合は掛かりません)。
催行人員
最少は2名様、最大はとくに考えていませんが10名様くらい。
※ガイディングレシーバーはつきません
参加予定メンバー(4月23日現在)
・葉っぱさん
・松山さん
・良おじさん
・勝衛さん
・みっきぃさん
・ともさん
・AKさん
他、女性1名様、男性1名様。
以上、女性4名様、男性5名様。
※ニックネームは掲載の許可を頂いた方のみ掲示します。はじめての参加の方で公開されたくない方は掲載しませんのでご心配は無用です。
参加申し込み
以下のフォームからお問い合わせ、あるいはお申込みをください。また、本ページのコメント欄からでも、すでに稲用のメールアドレスや電話番号をご存じの方は、そちらからでも構いません。
※ただし、このフォームは動作が不安定なので、できましたらコメント欄に記入していただけると確実です。