講座概要
群馬県は古墳大国です。とくに高崎・前橋周辺と太田周辺は規模や内容の充実した古墳が多数集まっていますが、その狭間にある伊勢崎市はちょっと印象が薄いと思います。今回は、地味な伊勢崎市の古墳をめぐります。
群馬県の前方後円墳の分布を見ると、ちょうど伊勢崎市辺りに分布の薄いゾーンがひろがっています。ただし、まったく無いわけではなく、細かく見て行くと小規模な前方後円墳や円墳があり、6世紀には群集墳も築造されます。
群馬県における東西の勢力の狭間にあって、伊勢崎市内の豪族たちはいったいどのような動きをしたのか、また、ヤマト王権から見た場合はどのような位置づけだったのか、実際に古墳をめぐりながら考えてみましょう。
※本現地講座は、自動車を使用します。
本講座のテーマ
AICTの掲げるテーマの内、本講座は主として「◎」に該当します。
旧石器時代 | 日本人のルーツと列島文化の始まりを探る | |
縄文時代 | 土器と土偶を楽しもう・列島各地の多様な縄文文化に触れる | |
弥生時代 | 列島各地における国ぐにの発生と邪馬台国の謎を追う | |
古墳~飛鳥時代 | リアル日本書紀・ヤマト王権の確立と古代国家成立への軌跡を探る | |
◎ | 古墳~飛鳥時代 | 列島各地の古墳をめぐろう・諸国古墳探訪 上毛野編 |
奈良~平安 | リアル続日本紀・列島各地に残る律令国家を見る |
開催日
2025年4月9日(水)
集合場所と出発時刻
高崎駅を10時に出発します
※高崎駅西口の地上部分のロータリーに一般車の乗降場所があるので、そこに車を停めてお待ちしております(高崎集合のときのいつもの場所です)
解散場所と帰着時刻
高崎駅に18時には帰着する予定です
主な探訪箇所
125
お富士山古墳
今回めぐる古墳のうち最大規模のスター古墳といえる墳丘長125mを誇る大型前方後円墳。3段築成、葺石・埴輪ありという、「いかにも」といったヤマトフォーマットの前方後円墳です。古墳に登るとそのスケール感を楽しむことができ、墳頂には、関東で2例しかない長持形石棺の実物を展示しています。
築造時期は5世紀前半で、東日本最大の太田天神山古墳(210m)と同じ頃です。両古墳の被葬者の関係が気になりますね。
タイミングが良ければ、美しい桜も楽しむことができるでしょう。


59
赤堀茶臼山古墳
5世紀中頃に築造された墳丘長59の帆立貝形古墳。有名な出土遺物としては、昭和4年の発掘調査で見つかった8棟の家形埴輪があり、少し前までトーハク平成館の埴輪展示の主役でした。

81
丸塚山古墳
5世紀後半に築造された墳丘長81mの堂々たる帆立貝形古墳。昭和30年に群馬大学史学研究室によって発掘調査が行われ、後円部の埋葬主体は、墳丘主軸とほぼ平行した3基の組合式箱形石棺でした。
48.4
庚塚(かねづか)古墳
横穴式石室を備えた6世紀中頃の前方後円墳。

一ノ関古墳
6世紀後半に築造された小規模な前方後円墳。史跡公園として整備されています。

鶴巻古墳
復元整備済み。6世紀末に築造された造出付き円墳。径は34mあります。横穴式石室は、角閃石安山岩と砂岩によって構築されています。

権現山遺跡
昭和25年(1950)に「岩宿の発見」の相澤忠洋が権現山の丘陵南断崖面の3つの地点から石器が採集しました。現地はとくに何かがあるわけではありませんが、相澤忠洋ファンであれば訪れてみたい場所でしょう。

権現山古墳群
権現山の丘陵東側から北側にかけて展開する30基ほどからなる後期群集墳です。6世紀頃に築造されたと考えられている古墳たちはどれも径20mほどの円墳。可能な範囲で見学します。

赤堀歴史民俗資料館
元々は合併前の赤堀村歴史民俗資料館でしたが、今は伊勢崎市内全体から出土した旧石器時代以降の考古遺物や民俗資料を展示しています。縄文土器や埴輪の展示が俊逸で、実は伊勢崎市の遺跡は凄いという認識を得ることができるでしょう。
伊勢崎市西久保町二丁目98/0270-63-0030/9:00~17:00(16:30)/月曜休館




相川考古館
江戸時代に伊勢崎町の町役人を務めていた相川氏の居宅を利用した博物館で、相川之賀が収集した考古遺物を展示。また、国指定重要文化財を収める重文収蔵庫があり、弾琴男子像、武装男子像、盛装男子像、広帯男子像の4点の埴輪を展示しています。縄文時代の遺物の展示も豊富。
伊勢崎市三光町6-10/0270-25-0082/9:30~16:30(16:30)/月曜休館
参加費
2名様の場合、お一人様18,000円
3名様以上の場合、お一人様15,000円
キャンセル料と発生時期
キャンセル料は、開催1ヶ月前に発生し、7,500円となります。
※前日・当日のキャンセル料は、15,000円となります。
催行人員
最少は2名様、最大は5名様
参加予定メンバー()