坊主窪1号墳|山形県山辺町 ~日本海側内陸部最北の前方後円墳~

27.5

ぼうずくぼいちごうふん
山形県山辺町大寺
6世紀
駐車場はなく運転が苦手な方は行かない方が良い

 

 

 日本最北端の島とか最南端の駅とか、そういうのが好きな人っていますよね。

 私もそうかもしれない。

 せっかく山形に来ていますから、日本海側内陸部で最北端に位置する坊主窪1号墳を見に行こうと思います。

 県道から細い道に入り、さらに軽トラ道に入りました。

 この辺かな?というところまで来ましたがありません。

 もう少し進みたい。

 でも、この先には方向転換ができる場所があるか分からないので、わずかなスペースで方向転換し、バックで進むことにします。

 緩い登り坂をバックで進んでいくと、説明板が出現しました。

 しかし、モシャ子ちゃんを通り越してジャングル状態です。

 前方部の墳端がこちらを向いているはずですが、まったくのお手上げ状態です。

 

 説明板の写真を撮りたいですが、植物が遮っている場所まで侵入できないのでどかすことができません。

 

 1号墳という名前から分かる通り、周辺には多数の古墳があり、説明板には「四十八森」とありますので、群集墳だったんですね。西日本は「千塚」というくらいの強烈なほどの数の群集墳がたくさんありますが、それに比べると関東・東北は少ないです。でも、山形県は結構群集墳があって独特です。

 私たちが今、心の目で見ている1号墳は、墳丘長27.5mの前方後円墳です。周溝もあるそうですが、分かりません。いや、心の目で見ましょう。築造時期は6世紀。

 周囲の地形を見ると、道路の東側(やや南側?)は落ちていますので、坊主窪1号墳は、台地の辺縁部に前方部を向けて築造されているのが分かります。

右側に墳丘があって左側は地形が落ちている

 ちなみに、最北端と言っていますが、日本海側の「内陸部」とわざわざ断っているのは、海岸部で最北端の前方後円墳の存在を考慮しているからです。それは、新潟市西蒲区にある菖蒲(あやめ)塚古墳です。

新潟県新潟市西蒲区・菖蒲塚古墳

 菖蒲塚古墳は4世紀後半に築造された墳丘長53mの前方後円墳で、新潟県はあまり大きな古墳がなく、県内最大の前方後円墳でもあります。

 太平洋側の最北端の角塚(つのづか)古墳は有名かもしれません。

岩手県奥州市・角塚古墳

 岩手県奥州市にある角塚古墳は、5世紀後半に築造された45mの前方後円墳で、前方部が短いです。

 ついでにいうと、最南端は鹿児島県肝属町の塚崎51号墳です。

鹿児島県肝属町・塚崎51号墳

 4~5世紀の築造で、墳丘長は71mあります。

 というわけで、坊主窪1号墳は、これで良いでしょう。

 こうなると完全な自己満足の世界ですな。

 

 

 

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