【山形県の古代史】7~8月<日程調整案件>【3日連続】南出羽(山形県)の縄文・古墳 <第N次AICT>

 

講座概要

 AICTでは、2023年9月に山形県の現地講座を開催しました。その時はなるべく県内の遺跡・遺物を幅広く見ていただくため、内陸部と沿岸部をめぐりましたが、今回は内陸部に集中します。

 山形県では、「岩宿の発見」よりも前に旧石器が見つかっていましたが、それが認知されることはありませんでした。そんな隠れた歴史のある場所を訪れます。

 山形県の縄文時代の遺物としては、国宝土偶「縄文の女神」が有名です。その土偶に象徴されるように縄文時代の豊富な遺物を見ることができます。また、縄文時代の洞窟遺跡が集中している場所もあり、全国的に見ても珍しい地域であります。

 あまり知られていないかもしれませんが、山形県内陸部は古墳が多く、日本海側内陸部の古墳文化の北限の地で、群集墳もあります。古墳時代の集落跡も遺跡公園として整備されています。

 そして平安時代の豪族屋敷跡という珍しい遺跡もあり、本現地講座では、山形県内陸部における旧石器時代から律令時代までのバラエティに富んだ遺跡や遺物を楽しむことができるでしょう。

 なお、夏の開催ですので、あまり長々と外を歩くことはせず、博物館や資料館の見学時間の比率を高めるようにします。

 ※本現地講座を企画した段階では、各館の休館予定はチェックしていますが、もし臨時休館になってしまった場合は、他の箇所で代替させていただきます。

 ※各館に展示してある遺物に関しては、タイミングによっては他館へ貸出している可能性がありますが、その場合はご了承ください(国宝土偶「縄文の女神」は大丈夫です!)。

 ※本現地講座は自動車を使用します。

 

本講座のテーマ

 AICTの掲げるテーマの内、本講座は主として「◎」に該当します。

旧石器時代日本人のルーツと列島文化の始まりを探る
縄文時代土器と土偶を楽しもう・列島各地の多様な縄文文化に触れる
弥生時代列島各地における国ぐにの発生と邪馬台国の謎を追う
古墳~飛鳥時代リアル日本書紀・ヤマト王権の確立と古代国家成立への軌跡を探る
古墳~飛鳥時代列島各地の古墳をめぐろう・諸国古墳探訪 出羽編
奈良~平安リアル続日本紀・列島各地に残る律令国家を見る

 

開催日

2025年7~8月の3日間(9月からは国宝土偶・縄文の女神は出張に出てしまいます)

※本現地講座は、日程調整案件です。開催日に関しては、参加希望者が2名以上集まった時点で調整して決めます。参加希望の方は、まずは参加表明をお願いします。複数の希望者同士で開催日が折り合わなかった場合は、早く参加表明をしてくださった方を優先します。

 

集合場所と出発時刻

米沢駅 改札口を出たところに10:30までにお集まりください。
※米沢駅の改札は西口方面の一か所のみです

東京8:07発 米沢10:22着「つばさ127号」がちょうどよいです

 

宿泊場所

1泊目 米沢駅の徒歩圏でお取りください
2泊目 山形駅の徒歩圏でお取りください

 

解散場所と帰着時刻

米沢17:41発 東京19:48着「つばさ154号」に乗れるように、米沢駅に戻る予定です

  

主な探訪箇所

 ※探訪箇所はさらに増えます
 ※探訪順は掲載順と異なります

 


大隅遺跡|朝日町

 「岩宿の発見」よりも前の昭和11年に見つかっていた旧石器を昭和24年に菅井進氏が同人誌『縄紋』に発表しましたが、中央の学者に知られることはありませんでした。そんな隠れた歴史を持つ遺跡です。

 


日向洞窟|高畠町

 繩文時代草創期にまで遡る遺物も見つかっており、新潟県の小瀬ヶ沢洞窟や長崎県の福井洞窟などと共に、旧石器文化から繩文文化へ移り変わる時期が分かる著名な遺跡の一つです。付近には、本洞窟のほかに尼子洞窟群、観音岩洞窟群など14地点に洞窟遺跡群があり、これだけ多くの縄文時代の洞窟遺跡が密集している場所は、全国を見渡してもあまりないです。

 なお、近くに国史跡の洞窟遺跡として大立洞窟・火箱岩洞窟・一の沢洞窟があり、可能であればそれらも見学します(整備状況が良くないと思われるので無理はしません)。 

 


一ノ坂遺跡|米沢市

 長さ43.5m×幅4mの日本最長のロングハウスが見つかった遺跡です。つまり、三内丸山遺跡のロングハウスより長いのです。時期は縄文前期。炉の跡が6ヵ所あり、石器や石屑は、200万点を越し、石器を作る共同作業所だったことが分かります。軒を接して並ぶ10棟の「連房型竪穴住居跡」という縄文時代では他に類を見ない住居跡も見つかっており大変興味深い遺跡です。

 


西ノ前遺跡|米沢市

 縄文時代中期の所産である国宝土偶「縄文の女神」が出土した遺跡です。記念すべきその場所は、美しい景色の公園になっています。

 

80m
寳領塚古墳|米沢市

 墳丘長80mを誇る南向きの前方後方墳。後方部は3段築成。圃場整備によって墳丘は大きく削られていますが、全体的なイメージは掴めます。前方後方墳としては、福島県郡山市の大安場1号墳(83m)についで2番目。沖積地に築造されていることが注目されます。

 

75m
天神森古墳|川西町

 東北地方で3番目に大きい前方後方墳。昭和10年の時点で古墳の可能性を指摘していた研究者がいましたが、その頃は東北地方に古墳は無いと考えられており、あまり相手にされなかったようです。それが、昭和55年の測量調査によって古墳であることがわかり、しかも前方後方墳だったのです。そんな学史的に見てもとても重要な古墳です。主体部は未調査。

 

96m
稲荷森古墳|南陽市

 墳丘長96mを誇る前方後円墳で、東北地方で6番目に大きい古墳。山形県のみならず東北地方を代表する大型古墳の一つです。驚くべきこととして、4世紀にはヤマト王権は現在の山形県南部まで進出していたことがこの古墳の存在によって分かります。山形県立博物館に展示解説があります。

 

15m
大ノ越古墳|山形市

 国内最古級の単鳳環頭大刀が出土した中期末の円墳です。環頭大刀が出るようになるのは後期ですから、それが中期末の山形の古墳から出土しているというのが興味深い。環頭大刀は、山形県立博物館に展示してあります。

 


下小松古墳群|川西町

 およそ200基の古墳からなる東北地方最大規模の古墳群。広大ですから欲張らずに少しだけめぐります。

 


阿久津古墳群|高畠町

 うきたむ風土記の丘考古資料館に隣接する綺麗に整備された古墳群で、終末期の7世紀後半に築造された2号墳は石室に入れます。近くには古墳が複数あるので、可能な範囲で見学します。

 

 


西沼田遺跡|天童市

 古墳時代後期の集落跡。この時代の集落跡が遺跡公園として見られる場所は全国的に見ても少ないですが、山形盆地では面白いことに近くの山形市・嶋遺跡も遺跡公園になっており、近くに2つもある稀有な地域です。

 


天童市西沼田遺跡公園ガイダンス施設|天童市

 西沼田遺跡のガイダンス施設で、土器や木製品などの出土遺物も展示しています。天童市大字矢野目3295。9:30~18:00(17:30)。月休館。

 


古志田東遺跡|米沢市

 平安時代の9世紀前半から10世紀初頭にかけて使用された豪族屋敷跡が整備されており、かなり珍しい場所です。船着場も見つかっており、その様子が分かるようになっています。時代的には平将門の乱より前で、律令制が弛緩して行った頃に当たり、その時代に米沢周辺を治めた豪族のありようが分かる貴重な遺跡です。

 


山形県立うきたむ風土記の丘考古資料館|高畠町

 全国にある「風土記の丘」の一つ。県内の遺跡から出土した遺物が展示されており、山形県の縄文時代を知るためには格好の施設です。高畠町大字安久津2117。0238-52-2585。9:30~16:30(16:00)。月・祝休館。

 
 

 


山形県立博物館|山形市

 近世山形城内にある県立博物館で、有名な国宝土偶「縄文の女神」に会えます。写真撮影もOKですし、トーハクで見たことがある方も是非彼女の生まれ故郷の近くで覧ください。

 ※2025年5月1日現在の山形県立博物館の発表によると、「縄文の女神」は、令和7年度は8月31日(日)まではご在室とのことです。そのあと出張に出ます。

 山形県の歴史や自然について満遍なく紹介しているため、当館で山形県全体の歴史を掴んでください。山形市霞城町1-8(霞城公園内)。023-645-1111。9:00~16:30(16:00)。月休館。

山形城跡は山形駅から近いため、もし近くに宿泊された方は朝の散歩コースにお勧めです 
縄文の女神(本物)
レプリカですが私にも会えるよ!
他にも縄文の遺物がいろいろあって山形県らしい独特なものもあります

 

参加費

参加者が2名様の場合、お一人様60,000円
参加者が3~5名様の場合、お一人様55,000円

 

キャンセル料と発生時期

キャンセル料は、開催1ヶ月前から発生し、30,000円になります。
前日・当日のキャンセルは、60,000円となります。

 

催行人員

最少は2名様、最大は5名様

 

参加表明メンバー(5月13日現在)

以下の方々で日程を調整させていただきます。

・まだらさん

 

参加予定メンバー(月日現在)

 

※ニックネームは掲載を許可してくださった方のみ掲載しています



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