最終更新日:2023年10月26日

 

 文化庁によると、古墳は全国に16万基ほどありますが、その形状を見ると、一番多いのは円墳です。方墳は円墳に比べると少ないですがポピュラーです。前方後円墳は最高グレードの形状で約6000基ほどあり、前方後方墳は約600基ほどあります。このページで紹介する古墳は、それ以外の形状の古墳で、非常に珍しい形をしたものです。

 一つの文化圏内において、これだけ多くのバリエーションを持ち、しかも規模の大きい墓を作った民族は地球上には日本人以外にいませんから、古墳は日本の古代文化の特異性を際立たせるものであり、かつ世界に誇れるものであります。

 

目次

上円下方墳

八角墳

双方中円墳

双円墳

 

 


上円下方墳

 上円下方墳は、その名の通り、四角い墳丘の上に丸い墳丘が載った形の古墳です。国内最大の上円下方墳である山王塚古墳を擁する川越市の見解としては、下図の通り、確実なものは6基としています。

『山王塚古墳 上円下方墳の謎に迫る』(川越市立博物館/編)より転載

 

山畑2号墳|大阪府東大阪市

 

 


石舞台古墳|奈良県明日香村

 蘇我馬子の墓と言われている古墳です。封土は早くに無くなってしまいましたが、元々は上円下方墳であったと考えられています。

 

 


火塚古墳(井高1号墳)|岐阜県富加町

 

 

32
武蔵府中熊野神社古墳|東京都府中市

 

 


山王塚古墳|埼玉県川越市

 令和5年3月20日に国指定史跡に昇格しました。

 

 

天文台構内古墳|東京都三鷹市

 

 


野地久保古墳|福島県白河市

 

 


石のカラト古墳|奈良県奈良市

 

 

清水柳北1号墳|静岡県沼津市

 移築復元です。

 

 


宮塚古墳|埼玉県熊谷市

 現地で見ると上円下方の形状が良くわかって写真で見るより素敵な古墳ですよ。

 

 

 


八角墳

 八角形の古墳です。畿内にある八角形をした天皇陵は、上円下方墳のさらにグレードが高いものであると見られますが、地方にある八角墳は、基壇を備えていなかったりして畿内のものと比べると見た目で劣ります。

 こちらの写真の古墳たちは畿内にある八角墳で、すべて天皇陵です。

牽牛子塚古墳の説明板を撮影

 


段ノ塚古墳|奈良県桜井市

 舒明天皇陵です。

 

 


牽牛子塚古墳|奈良県明日香村

 斉明天皇陵です。

 

 


御廟野古墳|京都府京都市山科区

 天智天皇陵です。

 

 


野口王墓|奈良県明日香村

 天武天皇と持統天皇が合葬された陵です。

 

 

中尾山古墳|奈良県明日香村

 文武天皇の真陵と考えられています。

 

 

23.8
三津屋古墳|群馬県吉岡町

 

 


吉田古墳|茨城県水戸市

 

 


稲荷塚古墳|東京都多摩市

 

 

13
経塚古墳|山梨県笛吹市

 

 

 


双方中円墳

 丸い墳丘の両側に前方部が付く形です。


櫛山古墳|奈良県天理市

 

 

96
猫塚古墳|香川県高松市

 

 

70
鏡塚古墳|香川県高松市

 

 

50
西ノ城古墳|福岡県うきは市

 

 

 

双円墳

 円形と円形が合体した形で、日本では非常に少ないです。下記以外の双円墳をご存じの方がいらっしゃったら教えてください。

 

85.8
金山古墳|大阪府河南町

 

 

山畑22号墳|大阪府東大阪市

 

50
山畑52号墳|大阪府東大阪市

 

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