講座概要
多摩川中~下流の左岸には多くの古墳がありますが、今回は世田谷区西部から狛江市の古墳を見学します。
2022年3月にも開催したことがあり、そのときは行程が予定通りに行かず、「ランチ難民」になりかけました。参加者からは「偉く歩いたー」との感想をいただきました。
今回も歩く距離はその時とさほどは変わらないと思いますが、ランチに関しては慎重に考えます。
さあ、地味な古墳を見に行きましょう。
※途中から合流あるいは、途中で離団でも構いません。
※本現地講座は徒歩でめぐります。
※天気予報で荒天が予想される場合は中止します(その場合はもちろんキャンセル料はかかりません)。
本講座のテーマ
AICTの掲げるテーマの内、本講座は主として「◎」に該当します。
| 旧石器時代 | 日本人のルーツと列島文化の始まりを探る | |
| 縄文時代 | 土器と土偶を楽しもう・列島各地の多様な縄文文化に触れる | |
| 弥生時代 | 列島各地における国ぐにの発生と邪馬台国の謎を追う | |
| 古墳~飛鳥時代 | リアル日本書紀・ヤマト王権の確立と古代国家成立への軌跡を探る | |
| ◎ | 古墳~飛鳥時代 | 列島各地の古墳をめぐろう・諸国古墳探訪 武蔵編 |
| 奈良~平安 | リアル続日本紀・列島各地に残る律令国家を見る |
開催日
2026年1月31日(土)
集合場所と出発時刻
小田急・成城学園前駅 中央改札口を出たところに9:30までにお集まりください。
※途中から参加をご希望の方はご相談ください。
昼食
自由昼食ですが、店は絶望的に少ない可能性があり、選択肢はないと思ってください。
解散場所と時刻
小田急線狛江駅あるいは和泉多摩川駅 16:00予定
歩程
9㎞(あくまでも地図上での距離で、実際はこれ以上の歩程になると思います)
※起伏はそんなにありません(稲用の主観)
主な探訪箇所
今回は博物館や資料館などは訪れません(行程中に存在しません)。

慶元寺古墳群|世田谷区
慶元寺の境内にある8基の古墳からなる群集墳。参道入口には1号墳跡、参道途中には2号墳跡があります。1号墳からは、6世紀前半に編年される円筒埴輪が出土しました。境内では地膨れのような小さな円墳を見ることができます。

慶元寺(けいげんじ)|世田谷区
永劫山花林院と号す浄土宗の寺院で、平安末から中世初頭に江戸の地(今の江戸城周辺)を本貫とした桓武平氏一族江戸氏の菩提寺。
平安末期に「関東八箇国の大福長者」と呼ばれ、その経済力と武力が源頼朝に恐れられた江戸重長の像が建立されており、江戸氏ファンにはたまらない。



13m
稲荷塚古墳|世田谷区
7世紀初頭の築造。径13mという小さな墳丘の中に長さ6mの横穴式石室を内蔵。石室は切石積みの精緻なもので、被葬者は終末期における多摩川流域の有力者であることは間違いありませんが、7世紀初頭といえば、まだ国造制が敷かれている時期で、屯倉や部民との関係を含めて、被葬者がどのような人物であったのか興味深いです。
世田谷区立郷土資料館に模型を展示しています。

28.6m
第六天塚古墳|世田谷区
中期末から後期初頭頃に築造された円墳で、墳丘の残りは良いです。

36m
土屋塚古墳|狛江市
5世紀第3四半期に築造された造出付き円墳です。円丘の直径は33mですが、周囲には幅1.5mのテラスがめぐり、小規模な造出も設けられており、それを大きさに加えると36mとなります。
お隣の世田谷区で5世紀前半に造られた野毛大塚古墳は、上毛野勢力との関係が考えられており、土屋塚古墳出土の埴輪の中には上毛野の工人の手によってこの地で作られたと考えられるものがみつかっているほか、河内を起源とする装飾が施された朝顔形円筒埴輪も見つかっています。
造出付近からは、土師器の大型壺や高坏などが出土しており、こういった造出における祭祀も畿内の影響を看取できます。

40m
亀塚古墳|狛江市
5世紀末葉に築造された帆立貝形古墳。昔から狛江を代表する古墳の一基として著名ですが、現在は墳丘はほとんど残っておらず、小さな公園になっています。
上部の木炭槨から出土した金銅製毛彫板金具は、渡来系要素が濃厚。金銅製馬具一式は、奈良県の石光山古墳群の盟主墳とほぼ同じものです。

43m
兜塚古墳|狛江市
6世紀前半に築造された径43mの円墳で、帆立貝式古墳の可能性もあります。周溝まで含めると径70mとなり、狛江市の古墳でもっとも「古墳らしい」堂々とした墳丘です。主体部の調査はされていません。
私は古墳群全体について知っているわけではありませんが、5世紀中葉に古墳群の形成が始まって以来6世紀前半までに、駄倉塚古墳、土屋塚古墳、亀塚古墳、兜塚古墳と、40m級のやや大きめの円墳の築造が上手い具合につづいており、盟主墳として系列が追えるように思える(時期は不明ですが白井塚古墳も同規模)。
この系譜は、5世紀前半の野毛大塚古墳と繋がるのか繋がらないのか・・・。それも含めて興味深い事象です。

15~20m
猪方小川塚古墳|狛江市
7世紀第2四半期に築造された円墳。築造時期の根拠は、出土した鉄鏃の形態によります。
住宅街の中に小さな公園のような形できれいに整備されており、泥岩製の切石積みの横穴式石室が覆屋の中に保存されていて外から観察できるようになっています。
現在見られるものは全長2.7mの玄室と全長1.8mの前室ですが、本来は羨道と前庭部が備わっていたと考えられています。前室の幅は1.1mと狭く、玄室の奥壁も1.36mしかないのが特徴。天井石は見つかっていません。
石室の規模からは広域の盟主墳とは言えず、終末期における周辺の小地域を治めた人物の墓と考えられます。7世紀前半の多摩川流域全体を見ると、八王子市の北大谷古墳が流域全体の盟主墳として相応しいですが、流域にはすでに中央政権の力が相当及んでいると考えられるので、単純に北大谷古墳の被葬者の配下と考えるわけにはいかないでしょう。

参加費
3,000円
ただし、AICT初めて参加の方は、1,000円
※途中から参加、あるいは途中で離団の場合も金額は変わりません。
※オールカラーの簡易的なレジュメが付きます。
※本現地講座は、当日のお支払いでお願いいたします。
キャンセル料と発生時期
キャンセル料は、開催1ヶ月前に発生し、参加費の半額となります。
※前日・当日のキャンセル料は、参加費の全額となります(天候不良により稲用の方から中止にした場合は掛かりません)。
※少額ですが、キャンセルされると振り込みの手間が掛かりますのでご注意ください。振込手数料は参加者負担です。
催行人員
最少催行人数は1名様。最大はとくに考えていません。
※ガイディングレシーバーはつきません。
参加予定メンバー()
※ニックネームは掲載の許可を頂いた方のみ掲示します。はじめての参加の方で公開されたくない方は掲載しませんのでご心配は無用です。
参加申し込み・問い合わせ
コメント欄からでも可能です。コメントしていただくと、私からメールでご連絡いたします。
